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長引く咳 ①診断と治療


⚫ 長引く咳って?

咳、咳嗽(がいそう) は、もともと肺や気管支の中に外から入ってきた異物を取り除こうとする防御反応です。例えばかぜにかかった時に咳や痰が出るのは、体の中に入ったウイルスや細菌を外に追い出すためです。

しかし咳そのものがひどくなったり長引いてしまうと、夜も眠れなくなったり、筋肉や骨が痛んだりして痛みのために日常生活に支障を来すことすらあります。

咳の原因は、感染症や感染以外の原因(アレルギーなど)を含め非常に多岐にわたることが診断を難しくしており、治療を受けているのにも関わらずなかなか治らないことも珍しくありません。そのため長引く咳の治療をするためには、

「原因を特定する」

ことがシンプルですが、最も大切なことです。

⚫ 原因を特定するには?

適切な診断のためには詳細な「問診」「診察」に加え、適切な「検査」が必要となります。

<当院で行っている検査の一例>

・胸部X線
・副鼻腔X線
・呼吸機能検査
・呼気一酸化窒素(NO)(ナイオックス)
・気道抵抗性試験(モストグラフ)
・血液検査(アレルゲン検査、炎症反応検査、結核)
・マイコプラズマ(PCR(遺伝子)法、イムノクロマト法)
・喀痰検査

⚫ 「咳の分類」

咳はその持続期間によって 、3つに分類されます。

・急性咳嗽(がいそう)(~3週間)
・遷延性(せんえんせい)咳嗽(3週間~8週間)
・慢性咳嗽(8週間~)

咳の性状として、2つに分類されます。

・乾性咳嗽(かわいた咳)
・湿性咳嗽(痰が出る咳)

持続時間と咳の性状から、原因をある程度推定することが可能です。

⚫ 「咳の原因」

咳の原因としては、大きく2つに分類されます。

・感染性
・非感染性



⚫「感染性」の咳

<ウイルス>
・インフルエンザウイルス
・RSウイルス
・ライノウイルス など

<細菌>
・肺炎球菌
・インフルエンザ桿菌
・マイコプラズマ
・百日咳 など

抗生剤が奏功するのは細菌に対してだけであり、ウイルスには効きません。抗生剤の適切使用のためには、細菌感染をいかに適切に診断し治療できるかどうかが重要です。

⚫ 「非感染性の咳」

非感染性のうち、頻度が高い疾患として

・気管支喘息
・咳喘息
・アトピー咳嗽(がいそう)
・季節性喉頭アレルギー
・副鼻腔炎(蓄膿症)
・上気道咳症候群(後鼻漏による咳嗽)
(後鼻漏:鼻汁が喉に垂れ込むこと)
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・逆流性食道炎(胃食道逆流症)
・心因性咳嗽(ストレスによる咳嗽)

などがあります。

これらの診断は主に、詳細な問診・診察に加え、

・呼吸機能検査
・呼気NO(一酸化窒素)
・気道抵抗性試験(モストグラフ)

などの検査を組み合わせて行います。

その他頻度は少ないですが見逃してはいけない疾患として下記の疾患があります。

・気管支拡張症
・肺結核
・肺非結核性抗酸菌症
・肺真菌症
・肺がん
・間質性肺炎

これらの疾患を見逃さないためには、胸部レントゲン検査が必要です。特に長引く咳で診察にいらっしゃる方で、最近胸部レントゲンを撮影していないという方は、ぜひご相談下さい。




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