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「逆流性食道炎」をテーマとした講演会に参加

  • 2019年11月15日

こんにちは、院長の横山です。

2019.11/14(木)千葉県浦安市で行われました、東京ベイ浦安・市川医療センター主催の地域医療講演会に参加して参りました。テーマは「最新のGERD診断と治療」で、千葉大学医科学部附属病院の新井誠人先生がご講演されました。「逆流性食道炎」とは「胃食道逆流症」(GERD(ガード):Gastro Esophageal Reflux Disease)とも呼ばれ胃酸が食道へ逆流することにより胸やけもたれやなどの不快感を感じる病気です。

ところで、当院では「長引く咳」や「ひどい咳」の初診時には必ず、GERDの有無についてF-scale問診票を用いて確認を行っております。「GERDは胃腸の病気なのになぜ咳の診察で確認するのか?」といいますと、GERDが長引く咳の原因となることが多々あるからです。長引く咳患者さんの原因としてGERDは欧米では最大33%程度と約1/3を占めるほどと言われており、日本でも最近ではGERDによる慢性咳嗽の患者さんが増えているという報告があります。また咳が出ることでGERDが悪化し、さらに咳が悪化するという悪循環(Cough-Reflux Self Perpetuating Positive Feedback Cycle)」という概念も提唱されています。(Pulm Pharmacol Ther 2004; 17: 403-413)

この様にGERDと咳の診療は切っても切れない関係があるのです。

長くなりましたが、以下「最新のGERD診断と治療」講演内容についての記事となります。
特に好酸球性食道炎(EoE)の疾患概念と治療は目からうろこでした。
ご興味がある方は是非ご覧ください。

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<逆流性食道炎(GERD)とは>

胃内容物によって不快感を起こした状態を言い、あくまで患者さん側が規定する疾患である。
実際、胃もたれや不快感等の症状は患者さんの方が診察する医師以上により重く感じている可能性がある。

<FSSG(F-scale問診票)>

8点: 感度62% 特異度59%
10点: 感度55% 特異度69%

(補足)
感度:その病気である方を診断出来る確率
特異度:その検査が陽性であった場合に病気である確率

<GERDとNERD>

・内視鏡所見(食道粘膜障害)あり:GERD(逆流性食道炎
・内視鏡所見(食道粘膜障害)なし:NERD(非びらん性胃食道逆流症)

・GERDやNERDの基本治療はPPI(プロトンポンプインヒビター)
・しかし、PPI内服中でも1/3の患者で週に1回は症状が残存しているといわれている
・GERDではPPIにより80-90%奏功する
・NERD(内視鏡所見なし)ではPPIにより40-50%しか奏功せず
・アルギン酸塩、六君子湯、ガスモチン等を追加しても効果があったとされる研究結果はなし
・GERDは胃酸の直接刺激だけでなく炎症によるサイトカインが原因ではないかという報告がある

< PPI抵抗性NERD について>

・好酸球性食道炎の除外に加え、食道内圧測定やインピーダンス・pH検査などを行い、
診断つかない方を機能性胸焼けと診断する

<機能性胸焼け>

・PPI抵抗性NERDの52%が機能性胸焼けとされる
・抗不安薬しか効果ないとされる

< 好酸球性食道炎(EoE)>

・慢性的なアレルギー反応が原因で、欧米では増加傾向
・日本では1/5000人とされていたが、演者らの研究ではPPI抵抗性患者の10%程度にEoEが報告された
・EoEは食物アレルギーが原因とも報告され、欧米では食物除去で症状改善したとの報告がある。
・演者らの研究ではハウスダストやダニなどの吸入抗原が陽性の患者が多かった
・症状:嚥下障害、つかえ感(通常のGERDやNERDと同様)
・診断:内視鏡で生検を行い好酸球が存在していること
・治療:吸入ステロイド内服(保険適応外)
・合併症:血液中の好酸球やIgE高値、喘息の既往がある患者さんが多い

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