2023年11月8日(水)にWeb開催ですが、患者さんに来院し続けていただく工夫と題して講演を行いました。本公演はConnect~臨床診療最前線~Postコロナ時代の呼吸器クリニック経営を考える、とのテーマで平松哲夫先生座長のもと、複数のクリニックの事例が紹介されました。
さて私の講演ですが、他の講演でもお話をさせて頂いております「Shared Decision Making(SDM)」を取り上げました。医師-患者さんが双方向性の理解のもと、診療をすすめるShared Decision Making。考えてみればEBM診療は患者さんの価値観や嗜好性を考慮し受け入れることが出来る現実的な選択肢を、医師が勘案して提示することであり、SDMの考え方そのものとも言えるでしょう。喘息診療においては、利用出来る診療ガイドライン(JGL, PGAM)や文献、さらには著明な先生方による講演など科学的根拠の礎となるものがあふれています。一方で現場の先生方がこれらの情報をどのように患者さんに適応させるべきかというアプローチにはあまり目を向けられていない現状があります。SDMを日常診療に活かすことで医師-患者さんの関係性が良好なものとなり、また患者さんを中心とした医療を実践することにより他職種との連携も意識されより深まることになるでしょう。本公演では「喘息の治療継続率向上」という側面からこのSDMを取り上げましたが、生活習慣病やワクチンなど日常診療においても様々な課題を解決する手段として有用なのではないかと考えております。
【講演会演者】患者さんに来院し続けていただく工夫
2023.11.08