2023.7.2に大阪で行われた重症喘息に関する講演会に参加致しました。
<講演要旨>
<Mini Lecture>
① デュピクセントを使用して喀痰症状に影響がみられた重症喘息の1例 尾長谷 靖 先生
・喀痰症状は息切れとともに問題となることが多い
・COPDで利用されるCATの喀痰症状は息切れとともに悪化
② 上下気道のTotal controlを目指した重症喘息治療 永野 達也 先生
・デュピルマブはCRssNP(鼻茸を伴わないECRS)も改善させる可能性がある
<Special Lecture>
なぜ呼吸機能が重要なのか?~重症喘息患者の過去・現在・未来の視点から再考する~
松永和人 先生
・喘息病態における2型炎症
・重症喘息においてAtopic 68.7%, FeNO高値は80%, 好酸球増多は65%
(日本人は2型炎症が多く肥満少ない)
・標準的治療でコントロールが維持されている喘息患者に対し、1秒量の経年変化の多様性と気流制限の進展と関連する患者因子を同定することを目的として行われた臨床試験。FeNOと経年的な1秒量低下に関連がある。
FLOAT study 2014 Matsunaga Respir Med
・増悪を繰り返すことにより呼吸機能だけでなく気道可逆性も低下する
Matsunaga JACI pract2015
・気流制限の重症度と増悪リスク(低肺機能が増悪リスク)
・気流閉塞は全死亡に影響する
okayama Y allergo int 2019 68(4)462-469
・2型炎症による気道狭窄がもたらす3つの臨床像
・定期的な呼吸機能検査を実施することは適正な喘息コントロールの評価と治療介入に繋がる。医師の過小評価はACQ5>0.75と呼吸機能検査未実施が要因であったとされる。
SEACON Matsunaga, J allergy clin immnol 2019
・TRAVERSE試験概要
・QUEST サブ解析 GINA4-5 デュピクセント、FeNOの経過
・ITT集団ではFeNO>35ppbにて経年的な1秒量低下が抑制されるがディピルマブ群では抑制される
Pavord ID ATS 2022(未Publish)
・Closing Hirano T J asthma allergy 2018
<Group Discussion>
川上智隆先生 佐野博幸先生 松永和人先生
・呼吸機能が低下した喘息症例について、印象に残っている過去の経験やエピソード
・呼吸機能が悪いと判断する際の指標・基準および本来あるべきと考える重症喘息の呼吸機能の状態
【講演会聴講】Real World Airway Meeting in Osaka
2023.07.02